BEAYS(新装版)

本と図書館のことについて、つらつら書いてゆくblogです。

夢を語ること、夢を実現させること

「お金がない」が口癖になっている公共図書館業界。でも、いざお金が転がり込んできたときに、じゃあ、何をする?
蔵書を増やすだの、書庫を立て替えるだの、空調施設を修繕だの、どれも大事で必要なことだけど、なんだか小ぢんまりした夢のない案ばかり思い浮かぶ。いわば、後回し案件の「これ幸い」的解決。節操のない既存路線の延長。「まあこんなところか」事案の数々。何しろ、下りてきた予算は消化しないといけないよね……。
こんなはずではなかった。お金さえあれば、チャンスさえあれば夢を実現できたはずなのに、肝心なときに何もできない、何も思い浮かばない。
結局、夢がある、と思いこんでいただけだったのか。口にされることも、文字として定着されることもなかった漠然とした思いは、所詮、ただの幻にすぎないのか。
横浜で夢を語った人たちがいた。突拍子もない、実現可能性の低い夢もあったし、表現も拙いものだったかもしれない。でも、ちゃんと自分の思いを自分の言葉で紡ぎ出した。それだけで、彼(彼女)らは評価されるべきだ。
夢を実現するためには、気づきを言葉に、アイデアを企画書に、一人の思いを組織の力に変えなくては、と思う。