BEAYS(新装版)

本と図書館のことについて、つらつら書いてゆくblogです。

書架整理とペンキ塗り

以前も書いたけれど、当方の職場では毎朝、職員が分担して書架の点検作業をする。その昔、業務の合理化とやらで、この作業を止めてしまおう、という話が出たこともあったのだけれど、お客様に乱れた棚を見せるわけにはいかない、というわけで(?)、今も続いている。個人的には、こんな楽しいひと時がなくなったら、毎日の仕事が味気ないだろうな、と思う。
何しろ、月替わりで、開架の棚を少しずつ、本とにらめっこしながら整頓作業をするわけだ。興味のある分野の棚はもちろん、普段全く目の向かない棚も、毎日毎日、半強制的に眺めていると、自然に、なんだか面白そうだなと思える本や、これ読んでなかったと思う本が、二、三日に一冊くらいの割で見つかる。さっそく借りたり、カーリルの「読みたい」リストに放り込んだりしておく。たぶん、本好き、読書好きにはたまらない作業。図書館勤めならではの特権というべきか。
なんとなく、トムソーヤのペンキ塗りのくだりを思い出した。あれは、めんどくさい手伝いを舌三寸で友だちに押し付ける話だったけど、朝の書架整理は、めんどくさいどころか、誰かに譲る気なんてさらさらない。おはじきだのドアノブだの、いくら積まれても、こればっかりは、ねえ。