BEAYS(新装版)

本と図書館のことについて、つらつら書いてゆくblogです。

2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「ありがとう」と言われない仕事をする

職場体験学習やインターンシップに来た若者に、司書という職種の魅力を伝えようとして、「この仕事は、お客様に『ありがとう』と言っていただける機会が非常に(おそらく、公務員としてはトップレベルに)多い」ことを挙げたりする。 仕事なのに、お礼を言っ…

自分なりの解答へ向けたメモその1:公立図書館の専門性ってなんだろう?

承前。 学校(含む大学)図書館は、原則、その学校の児童・生徒・学生・教員のためにある。専門図書館は、その専門分野に携わる、あるいは関心のある人々のためにある。どちらも、そのサービス対象は比較的明確で、特定の範疇におさまりうるものだ。 一方、公共…

投げっぱなしの疑問:公立図書館の専門性って何だろう?

学校図書館に関わっておられる知人からいただいた年賀状に、「公立図書館の専門性はどこにあるのか、考えています」と書いてあって、お正月からずっと引っかかっている。 学校図書館でも専門図書館でも、まして公共図書館でもない、公立図書館の専門性って、…

福井県立図書館の「覚え違いタイトル集」、恐るべし

以前、職場の書誌データに、地人書館を他人書館と間違えてる(恥ずかしい)事例を見つけたことを記事にして、最後に思いつきで、 福井県立図書館の「覚え違いタイトル集」に採用されないかしらん(書名じゃないけど)。 他人書館、恐るべし - BEAYS なんて書い…

司書と信頼

服や靴を買うのが苦手だ。 自分の好み、みたいなものはもちろんあって、こんなのどう?好き?嫌い?って聞かれたら、何とか答えられるかもしれない。でも、その自分の「好き」が、世間的に見てどうなのか、流行りに乗っかってるのか、個性を追求してるのか、…

「高度」なレファレンスとは何か?

たぶんネットが浸透してきたことが大きいんだと思うけど、レファレンス・サービスはいろいろな意味で変容を迫られている。 当方の職場でも、レファレンス・サービスをより「高度化」させないといけない、みたいなことがよく言われる。なるほど。で、「高度」な…

お客様という呼び方

当方のお師匠さんは国文学者なのだけど、彼は、物語の登場人物に使われる呼称(名前や官位)に注目して、物語作者の意図や背景を浮かび上がらせる優れた論文をいくつも著している。 ある人がある人をどのように呼ぶか、ということは、両者の関係性に因ってい…

読書記録を共有するということ。

最近、読書熱がまた高じてきて、よく本を読むようになった。 理由としては、土日にお客として職場に行き、一、二時間ばかり机に座って読む習慣ができたことと、Shizuku2.0に読書記録をガシガシ溜めてることが大きい。 特に後者は、シンプルな画面と直感的な…

知見や経験を文字化することの難しさ

猫トイレを洗いながら、自転車を漕ぎながら、ふっと思いついたアイデア。頭の中であれこれ敷衍してる間は、またとない最上のものに思えて、今すぐメモしなければ!、とあせるくらいなんだけれど、実際メモった後で、あらためて見直したら、なんか違和感……。…

レファ協の「おすすめ事例」に選ばれた。

当方の職場で登録したレファレンス事例が、レファレンス協同データベースの「おすすめ事例」に選ばれた。当方の同僚(というか先輩)が担当した事例らしく、いつも控えめなその人が、選ばれたことを自分から教えてくれたのだから、よっぽどうれしかったのだ…

パスファインダーとわたし その1

レファレンスカウンターで何の気なしに昔の資料ファイルを見ていたら、ずいぶん前に自分が作ったパスファインダーが出てきた。鳥インフルエンザの流行が初めて話題になった頃のヤツだ。 鳥インフルとはなんぞや、というのから始まって、関係省庁のWeb情報源…

レファ協・Cinii・近デジ、どんどん便利に。

レファレンス協同データベースのAPIが先日から公開された。新しモノ好きの当方、さっそく仕様のページとにらめっこしつつ、あれこれいじったりググったりしてみたけれど、いかんせん、HTMLぐらいしか満足に書けない身には、簡単には扱えそうにない。APIが何…