BEAYS(新装版)

本と図書館のことについて、つらつら書いてゆくblogです。

図書館システムデモ雑感(その2)

承前

ベンダーさんの図書館システムデモの時には、必ず次の3点は質問するように心がけている。

  1. WebOPACはアクセシビリティのJIS規格を満たしてるか
  2. WebAPIに対応しているか(OAI-PMH、SRU/SRW等)
  3. スマートフォンタブレット用のWebOPACはあるか

どれも、今後の図書館システムに必須だと考えている。

つか、1は図書館に限らず、公のWebサイトには必須(のはず)だ(よね、ね……)。障害者差別解消法の流れもあるし。特に、フォームがやたらめったらあるWebOPACはシステム依存だから、あとから直そうと思っても絶対無理なので、これは譲れない。

2も、国会図書館ほかとの連携や、オープンデータの流れを考えれば、つけといて損はない。まあ、MARCの著作権だの、「金払って外部に使わせるのはどうか」みたいな内向きのご意見だの、いろいろ問題もあるけど。ついでに値も張るらしいけど。でも、調査相談が看板の広域図書館はもちろんのこと、小さな図書館ほど他館の蔵書に頼ることが多くなるんだし、WebAPI連携は今後ますます大事になると思う。

3は言わずもがな。PCやケータイからのアクセスは、なくなることはないだろうけど、もはや主流ではない。特に、フォームがやたらめったらある(強調)WebOPACを小さな画面で表示させるのは、使うなと言ってるに等しい。

最近は、「大丈夫ですよ」とおっしゃるベンダーさんが多くなってきていて、ちょっと嬉しい。でも、残念ながらたいてい標準ではなくオプション扱い。業界全体で標準装備にしてもらうため、デモごとに、とにかく1~3を言い続けるようにしている。

あと、オプションといえば、どの業者さんからも、このシステムは読書推進を図る機能として「○○機能(本棚機能、リスト作成機能、SDI機能などなど)」があります(キリッ)、みたいなことをたいてい言われるんだけど、これもオプションだったりする。それに、「この○○機能、導入事例ありますよね、利用者さんがどの程度使われてるか、データあります?」と聞くと、たいてい「データはない、導入館に聞いてみないとわからない」との答えが。それって、要はあんまし使われてないってことじゃないの?、といつも思う。そんなにいい機能でバリバリ使われてるのなら、オプションじゃなくて標準にして、こんなに使われてます、ってちゃんと言えばいいのに。

1~3を、いちいち聞かなくてもいい時代が来るといいなあ。

ネタがあればまだ続けるかも続きます)。