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BEAYS(新装版)

本と図書館のことについて、つらつら書いてゆくblogです。

2017年の気になる図書館システム関係覚書

年初なので、2017年の図書館システム、デジタルアーカイブ関係のあれこれ(公立図書館中心)で、興味をひかれることがらをメモ的に。

図書館システム関係

なんといってもカーリルさんの動きから目が離せない。カーリルUnitradAPIは導入館も増えて、機能強化を続けるだろうし、openBDってのも面白そう。なお、その他各社の次世代OPACOPACは正直もういいです。

電子書籍貸出サービスについては、いわゆる障害者差別解消法の対策としての導入がもくろまれてるけど、当面大きな進展はないかな。何はともあれ、WebOPACで電子書籍が検索(できれば全文検索)できるようにならないと使ってもらえない気がする。「楽天いどうとしょかん」の電子図書館啓発にちょっと期待。

それから、図書館システムのデータ移行問題検討会が、そろそろ検討結果をまとめてくれるんじゃないかと思う。システム調達で仕様を組むときに役立つものができるに違いない。要注目。

あと、自治体間の図書館システムの共同利用とかも本格的に定着するようになるのかも知れない。すでに、各都道府県内で共用の自治体情報セキュリティクラウドなんてのも動き出してるし。ただし、各館のローカルルールの多さがネック。図書館システムのカスタマイズありきな姿勢(売り手、買い手とも)にはホント閉口する。こういうのもたぶん「IT打ち壊し百姓一揆」の例なんだろうなあ。

デジタルアーカイブ関係

2011年の光交付金で雨後の筍のように整備されたデジタルアーカイブが、そろそろ更新期にあたるのではないかと思われる。NDLサーチなどとの連携や、コストダウンを考えたら、最近のトレンドはクラウドプラットフォームの利用。TRC-ADEAC経葉デジタルアーカイブあたりの利用がますます増えるのではないかと思う。

また、単に公開しておしまい、ではなくて、どう使ってもらうかも大きなポイントになってくる。アーカイブのコンテンツやメタデータ二次利用してもらうための権利関係の整備(つか、著作権ないものがほとんどなんだから、閲覧、印刷以外の利用を想定するだけでいいはず)が進むかも。CCライセンス導入の事例が増えるといいなあ。デジタルアーカイブからこんなものが生まれた、という例が増えるともっといいなあ。

あと、著作権の切れた古典もいいけど、今の資料もどんどん公開して欲しい。しまね地域資料リポジトリのような、プラットフォームを作って地域の文献を公開する取り組みが興味深い。地域の機関・団体の成果物(論文とか)をウェブ公開するときは、権利関係の処理がどうしても必要になるから、コンテンツをもってるとこに対して、運営側の働きかけ(ルールづくりや広報)が肝心。大きな団体や学会ならともかく、郷土史研究会みたいなとこに「リポジトリ」だの「オープンアクセス」だのの説明をするのは結構大変。一日の長のある大学図書館に、運営を積極的にリードしてもらいたいところ。

 

 懸念事項(ヤレヤレ)

なんといっても、マイナンバーカードとマイキープラットフォーム関係。某省はかなり本気で導入をもくろんでいると思われる。正直、図書館がここまで軽々に利用されてる(コケにされてる、ともいう)ことについて、某協会はもっと声を上げてもよいのでは、と思う。

国の主導するネットワーク分離の行方も気になる。これも某省がらみ。ウェブから物理的に切り離されると、図書館的にはいろいろお手上げなので、どこも対策しているとは思うけど、大丈夫かなあ。