BEAYS(新装版)

本と図書館のことについて、つらつら書いてゆくblogです。

地方カタロガー(似非)の悲哀

レファ協の事例を見ていると、ユニークな件名や内容細目が入力してある館のWebOPACで検索して回答にたどりついた、っていうのがある。例えば、これ。

 

昨年くらいに「マッサン」のモデルの人が日経「私の履歴書」で連載されていたのだが、それを見たい。 | レファレンス協同データベース

 

この事例では、東京都立図書館のWebOPACで、内容細目としてタイトルが入っていた『私の履歴書』の竹鶴正孝分が見事ヒットした例。まあ、最近は、NDLサーチで事足りることが多い(ありがとうございます)ので、あまり気にしなくなったけれど、以前は、どこそこのOPACだとこういうのがヒットする、という知識はホント重要だった。

ちなみに、ウチのWebOPACにも、ささやかながら、地域資料の一部にはローカルな件名や内容細目を入れてるのだけれど、そこに問題発生。ウチで使わせていただいてる某商用MARC、たまにデータ更新がある(受賞情報とか内容細目が変わってるらしい、意識したことないけど)。で、ウチでローカルな要素を入力した書誌に更新がかかると、データが上書きされて、せっかく入力した自館分が消える事案が発生。やれやれ。

システム事業者さんと、タグに別枠を設けて保存できないか、とか色々検討したものの、結局、目録に残すのは無理、との結論に。まあ、仕方がないので、目録とは別のローカルなレファレンスデータベースに入力することになった。

資料を探すための情報なのだから、OPACで自然にヒットするようにしたいのだけれど、うまくいかないもんだ。

メジャーなものがどんどんリッチになる一方、マイナーでローカルなものは失われていく、いずこも同じか。いわゆるカタロガーな人が、絶滅危惧種になりつつある昨今、都立さんとこみたいなユニークなOPACもどんどん減っていくんだろうなあ。