BEAYS(新装版)

本と図書館のことについて、つらつら書いてゆくblogです。

ご指名司書の野望と苦悩

当方、比較的お年を召した方に妙に受けがよく、そういう方にご指名をいただくことがたま〜にある。いわく、こないだ調べてたあの件では助かったから、今度はこれこれについて調べたいので手伝ってほしい、とか、以前に勧めてもらった本がいたく気に入って、同じ著者の本をいくつか読んだので、また面白そうな本を教えてほしい、とか。司書冥利に尽きるが、責任は重大だ。
特に、前と同じような「面白そうな本」を教えて欲しい、には参る。求められてるのが小説類じゃなくて、新書などの知的な読み物系となるとさらに参る。
本の様式や主題じゃなくて、その本・その著者独特の文体や視点が興奮や発見をもたらしてくれる、という点で共通している本を探したい、要するに「読んだときの面白さ」が近しい本を探したい。そんなとき、どうしたら良いのだろう。
こちとら読書家でも、スーパー書店員でも、ブックディレクターでもない。自分の貧弱な読書暦と、選書の際の情報収集の蓄積を、(うろ覚えの)お客様の好みと無理やり結びつけているに過ぎない。材料となる「面白そうな本」のストックはきわめて乏しい。それに、急場にすぐ役に立ちそうなのツールとしては、Amazonなんかの協調フィルタリングか、Q&Aサイトぐらいしか思いつかない。
といって、職業上の必要から常に大量の本を読んでおく、というのも好きじゃない(いや、職務怠慢なのだが)。好きじゃないけど、やらなくちゃいけないのかなあ、と思いつつ。
リサーチ・ナビで「面白そうな本の調べ方」とか、わかるようにならないかなぁ(とほ)。