BEAYS(新装版)

本と図書館のことについて、つらつら書いてゆくblogです。

実録「図書館員が帯状疱疹になったら」

先日、帯状疱疹になった。今はもうほとんど治まっていて、結果としてはそれほどひどい症状ではなかったのだけれど、せっかくの機会とばかり色々調べたり読んだりしたので、ちょっとパスファインダー風味の実録にまとめてみた。


1 発症

あるお休みの日、家でゴロゴロしていると、なんとなく左わき腹が痛い。ピリピリというか、ジンジンというか、たまに出る肋間神経痛の痛みと少し似てる。体表でもなく、臓器でもなく、でも体の中が痛い感じ。寝相が悪くて肋骨の疲労骨折でもしたのかな、まさかね、とか思う。

家人に話すと、「帯状疱疹じゃないの」と言われる。帯状疱疹と言われて思い浮かぶのは、「お年寄りがなる病気」「ひどく痛いらしい」ということくらい。発疹はないし、まさかね、とか思う。でもちょっと不安になる。

ひとまず、ネットで公開されてるメルクマニュアルの家庭版で、帯状疱疹の項を見てみる。メルクマニュアルは、言わずと知れた、世界中で出版されている医学書で、太っ腹なことにオンラインで無料公開されてる(もちろん日本語)。ちょいと刊行年が古いのが玉に傷(帯状疱疹の項は「原書最終査読/改訂2007年2月とある」)だけど、何しろ元が本だけに信頼できる。それに、こういう医学事典には、たいてい「症状が悪化するとこんなに大変」的なことが書いてあるので、最初にこれを読むのが病院嫌いの自分への脅しとして大変有効。

さて、帯状疱疹の項には「ウィルス性の感染症」「原因不明だが免疫機能の低下した時に起こりやすい」「体の片側に、帯状に痛みやピリピリした感覚があり、後に水疱ができる」「効果的な治療のためには早めの受診」などと書いてある。帯状疱疹後神経痛という後遺症っぽいものもあるらしい(後遺症はカンベン)。思えば確かに、最近、出張続きで生活パターンも不規則になって、お疲れ気味だった(からゴロゴロしてた)。とりあえず明日、病院行くことにしよう。「帯状疱疹」でググると、皮膚科の病院のサイトがいくつか出てきたから、皮膚科でいいのかな。

2 通院と静養

次の日、定時で帰らせてもらって、職場近くの皮膚科に行く。先生に症状を話して、痛むところを見せると、昨日の夜までは何ともなかったのに、図ったかのようにばっちり発疹が。「帯状疱疹ですね」とのこと。「薬をきちんと飲んでしっかり休むこと」「神経がウィルスに攻撃されて痛みが出るので、修復のためにはビタミンBをとるといい」と言われる。飲み薬と塗り薬、痛みどめを処方してもらい、隣の薬局へ。薬剤師さんから「抗ウィルス薬は申し訳ないけど高いんです。申し訳ない」と言われる。今までそんなに値段のことを言われたことがないなあ、と思いながら支払いすると、確かに目の玉飛び出るくらい高かった(小遣いが……)。一旦職場に帰って、無理を言って1日だけ休みをもらう。カウンター当番代わってくれた後輩に多謝。

医学事典だけではわからないこともあるだろうから、帯状疱疹についての本も読んでおこう。治療法や薬は日進月歩なので、病気の本はなるべく新しいのを読んだ方がいい(ちなみに、医学書の賞味期限は5年くらいらしい)。職場の蔵書検索でフリーワード「帯状疱疹」で検索すると『帯状疱疹・単純ヘルペスがわかる本―正しい予防と治療』がヒット。2014年刊と新しく、出版社は医学・福祉書をよくだしてる法研。著者も、略歴をみるかぎり、医大勤務後に開業してて、ウィルス関係の学会にも属しているお医者さんのよう。これにしよう。

帰って読んでみる。さすがに、一般向けの医学書だけあって、写真やイラストが多くてわかりやすい。字も大きいし。病気のメカニズムや薬の説明もさることながら、「温めると痛みが治まるので入浴やカイロが有効」といった、日常生活に即した小ネタが載ってるのが一般向け医学書のいいところ。確かにお風呂に入るとしばらく痛みが治まっていた。

そういえば、ビタミンBをとると神経にいいって皮膚科の先生が言ってた、と今さら思い出した。家の本棚をみてみると『薬剤師がすすめるビタミン・ミネラルの使い方』という本があったので読んでみた。ちょっとした栄養素の欠乏から来る不調を、適度にサプリなどで補うべく、こういう病気・症状がこういう栄養素に関係しているというのをまとめた本。手元の第2版でも2001年刊と古くて、決して読みやすい体裁の本ではないけれど、出版社は理系の専門書では定評のある丸善だし、著者も薬剤師さんなので、まあ良しとする(未読だけど同著者で『新版 薬剤師がすすめるビタミン・ミネラルのとり方 』という本もあるようだ。2010年刊なのでホントはこちらがよいのかも)。巻末に症状ごとに関係する栄養素がわかる索引がついていて、確かに神経の項にはビタミンB群が挙げられている。特にB12では「刺すような神経痛、麻痺を緩和」するとあって、これがよさそう。B12を多く含む食品の一覧表も載っていた。魚介類やレバーに多く含まれているようだ。まあ、そればかり食べるわけにもいかないので、手近にあったビタミン系のサプリを、成分表をみた上で飲んでおくことにする。ちなみにこの本、これこれの栄養素はこの症状に「有効(有益)であるかもしれない」という書き方がされていて、抑制した筆致が好感度高い。

3 予後

さて、薬を飲んで1日休んで、その翌日から痛み止めを適宜使いつつ仕事に行く。脇腹の痛みが気になって、歩いていると自然と前かがみになってしまうし、階段の上り下り(書庫7階まで階段で上がる!)が辛い。我慢すれば動けないほどではないけれど、痛むのは痛むのでゆっくり読書もできない。こういうとき本は無力だったりする。それでも1週間もすると、痛みがかゆみになって、次第に発疹も治まってきた。やれやれ。

落ち着いてきてつらつら思うに、仕事から来る疲労やストレスが原因で免疫が低下して、帯状疱疹になったのだろう。それなら、仕事をもっとスムーズにこなしたり、ストレスと付き合う方法を学んだりする必要があるかもしれない。例えば、前々から興味だけはあった『はじめてのGTD ストレスフリーの整理術』なんかを読めば、仕事の段取りがうまくなるのかも。蔵書検索をフリーワード「ストレス」で検索すると、多種多様な本がヒットするけれど、タイトルを見てストレスマネジメント的な本を見繕って、また読んでみることにしよう。


以上、せっかく図書館に勤めてるので、人生のイベントのなかで、図書館とそこで得られるノウハウをどう使うか(大げさだけど、図書館で課題解決、的な)を、いろんな方に知ってほしいなあ、と思って書いてみました。

地方カタロガー(似非)の悲哀

レファ協の事例を見ていると、ユニークな件名や内容細目が入力してある館のWebOPACで検索して回答にたどりついた、っていうのがある。例えば、これ。

 

昨年くらいに「マッサン」のモデルの人が日経「私の履歴書」で連載されていたのだが、それを見たい。 | レファレンス協同データベース

 

この事例では、東京都立図書館のWebOPACで、内容細目としてタイトルが入っていた『私の履歴書』の竹鶴正孝分が見事ヒットした例。まあ、最近は、NDLサーチで事足りることが多い(ありがとうございます)ので、あまり気にしなくなったけれど、以前は、どこそこのOPACだとこういうのがヒットする、という知識はホント重要だった。

ちなみに、ウチのWebOPACにも、ささやかながら、地域資料の一部にはローカルな件名や内容細目を入れてるのだけれど、そこに問題発生。ウチで使わせていただいてる某商用MARC、たまにデータ更新がある(受賞情報とか内容細目が変わってるらしい、意識したことないけど)。で、ウチでローカルな要素を入力した書誌に更新がかかると、データが上書きされて、せっかく入力した自館分が消える事案が発生。やれやれ。

システム事業者さんと、タグに別枠を設けて保存できないか、とか色々検討したものの、結局、目録に残すのは無理、との結論に。まあ、仕方がないので、目録とは別のローカルなレファレンスデータベースに入力することになった。

資料を探すための情報なのだから、OPACで自然にヒットするようにしたいのだけれど、うまくいかないもんだ。

メジャーなものがどんどんリッチになる一方、マイナーでローカルなものは失われていく、いずこも同じか。いわゆるカタロガーな人が、絶滅危惧種になりつつある昨今、都立さんとこみたいなユニークなOPACもどんどん減っていくんだろうなあ。

「受付件数ゼロ」のレファレンスサービスを目指して

先日、とある研修で、医療情報支援サービスをやっている図書館の方のお話を聞く機会があった。いろいろ得るものがあったのだけれど、とりあえず一つだけ、驚いて、かつ嬉しかったことを書いておく。

その図書館では、数年にわたって継続的にサービスを行っており、コーナーを作ったり、ブックリストを作ったり、外部と連携して講座をしたり、と、非常にオーソドックスな事業を展開していた。

ところが、その図書館のレファレンス担当によると、最近、医療関係のレファレンス受付が、心なしか「減ってきている」のだという。

課題解決支援サービスを、一時の流行、ファッションととらえる方々からすれば、それ見たことか、と思われるかもしれない。でもこれは、すごいことだ。お客様は、図書館員にわざわざ尋ねることなく、自分でコーナーへ行き、ブックリストを参考に、自分に必要な本を自分で探している、ということなのだから。まさに『地域の情報ハブとしての図書館』のいう「個人の自立化支援」としての具体的な成果だと思う。

具体的な統計データがあるわけでもない、ただの印象に過ぎないのかもしれない。すそ野が広がれば問い合わせは増えるはずで、何のことはない、やっぱりお客様から見放されているのかもしれない。研究者によるちゃんとした調査ができるとよいと思う。

それはともかく、貸出を増やす、来館者を増やす、と、数字が増えることでしか存在意義を示せなかった図書館が、数字が「減る」ことを誇れるようになった、というのは、ちょっと嬉しい驚きだった。

究極の支援は目に見えない、支援されていると感じさせないものだと思う。「レファレンス受付件数ゼロ」を目標とするレファレンスも、夢じゃないのかもしれない。

カット!カット!カット!

昨年末からOfficeのクリップアート機能がさっくり廃止されたらしい。絵柄がバタ臭いのが多くて、しかもみんなが使うもんで被りまくりだったけれど、チラシやポスターにお手軽に使える便利な機能だった。でも、彼女(なのか?)はもういない。代わりに、bingから拾って来てると思しい画像が表示されるようになったが、写真ばかり多くて、数少ないイラストの絵柄も結果的にさらに微妙になったようだ。余計なお世話ながら、お役所でポンチ絵作ってる人たちの阿鼻叫喚がしのばれる今日コノゴロ。

まあ、この際、きっぱりあきらめて、Webの画像検索で探そうとすると、これまたそう簡単にはいかない。MSつながりでいえば、bingのイメージ検索を使ってね、というところだが、現時点では、日本語版のbingはライセンスでフィルタリングできないみたいだ。さすがに、ちょいと拾ってきたカットを素で使えるほどの度胸は持ち合わせていない。Googleならライセンスでフィルタリングできるので、広く探そうと思えばこれが一番手っ取り早い。でも、ウチの職場からでは、画像検索はできても、アクセス制限のせいで配布元の素材サイトがたいてい閲覧できない……orz。

ならば、地の利を生かす。他ならぬ図書館なら、カット集の類は蔵書でたくさんあるはず、と思いきや、そうでもなかった。最近、CD-ROM付きのカット集なんかは、「CD館外貸出不可」と明記されてるものが多くて、それゆえにあまり図書館では買わない傾向がある(某新刊カタログでも、後ろのページに追いやられてることが多い。ただ、貸出不可の法的な実効性は微妙なところ)。それに、デザインは流行り廃りがあるから、すぐ古臭くなってしまうカット集は、図書館資料としてなじみにくいというのもあるだろう。

それでは、最後の手段で業務用の素材集を買うか、と思ったら、これまた素材サイトの隆盛に押されてか、選択肢が少ない。本+円盤系のやつだと出版点数はそれなりみたいだけど、細分化されすぎてて目当ての絵柄が入ってそうなやつを探すのが大変。八方ふさがり。

タダとは言わない、公的機関向けに、必要に応じて検索して一点ずつ買ったりできる有料素材サイト(クレジットカードでなくても支払えるところ)があるといいのになあ。特に、印刷して使うことの多い図書館のような出先では、改変・印刷可能でライセンスを気にせず使えるカットの需要は少なからずあると思う。キハラさんあたり作ってくれないかしらん(CDorDVD-ROMでも可)。

図書館システムデモ雑感(その3)

承前。

大手ベンダーさんのデモをいくつか見させていただいて、共通してるのは以下のとおり。

  1. そのシステムでできることを、ほとんど全部見せようとする
  2. 機能の説明だけして、その機能の採用や稼働の実績をいわない
  3. 予定時間どおりに終わらない

1.について、受入や選書、貸出等の基本的な機能を、実際にやって見せてくれるんだけど、どのシステムもほとんど変わり映えしない。いや、もちろん細かな手触りは差があるんだろうけど、実際に並行して運用でもしない限り、違いはわからないだろう。

基本的な機能はざっと流して、「ウチはここがウリ」ってのをコンパクトに伝えてほしい。正直、一番知りたいのはレスポンスなんだけど、SaaSかオンプレミスかとか、環境によって変わるところが大きいので、デモじゃわからないし。

2.については、どこそこの館で導入されてる、という話は時々出るんだけど、そこでどのくらいのお客様が実際に使っているのか、という話は全然出ない。聞いても「わからない、導入館に聞いてほしい」とおっしゃる。使われていないかもしれない機能を、便利ですよ、と勧めるのはどうか。特にWebOPAC周りの機能は、仮にもウェブサービスなんだから、どれだけ使われてるのか示すのは最低限必要じゃないのかなあ。

3.については、こっちも不規則に質問するし、仕方ない面もある。とはいえ、2時間以上、下手したら午後いっぱいとか拘束されるのはキツい。説明する方もさぞかしキツいんじゃないかと邪推する。異業種のプレゼンとかもこんなものなんだろうか。実際は、デモを見せてもらえるだけでも恵まれてる方なのかもしれないが、散々デモを見せてもらった挙句、お安いところに、というのはいろいろ悲しい。

結局、ベンダさんは、ウチが欲しいものをよくわかってないのかな、と思う。いや、わかってないのは、ウチなのだろう。「こういう機能が欲しい」「新しい図書館システムで、こういうサービスがしたい」という漠然としたビジョンすらないまま、デモを見てても仕方ない。

今、図書館システムで何ができるんだろう。あたしらは何がしたいんだろう。

図書館システムデモ雑感(その2)

承前

ベンダーさんの図書館システムデモの時には、必ず次の3点は質問するように心がけている。

  1. WebOPACはアクセシビリティのJIS規格を満たしてるか
  2. WebAPIに対応しているか(OAI-PMH、SRU/SRW等)
  3. スマートフォンタブレット用のWebOPACはあるか

どれも、今後の図書館システムに必須だと考えている。

つか、1は図書館に限らず、公のWebサイトには必須(のはず)だ(よね、ね……)。障害者差別解消法の流れもあるし。特に、フォームがやたらめったらあるWebOPACはシステム依存だから、あとから直そうと思っても絶対無理なので、これは譲れない。

2も、国会図書館ほかとの連携や、オープンデータの流れを考えれば、つけといて損はない。まあ、MARCの著作権だの、「金払って外部に使わせるのはどうか」みたいな内向きのご意見だの、いろいろ問題もあるけど。ついでに値も張るらしいけど。でも、調査相談が看板の広域図書館はもちろんのこと、小さな図書館ほど他館の蔵書に頼ることが多くなるんだし、WebAPI連携は今後ますます大事になると思う。

3は言わずもがな。PCやケータイからのアクセスは、なくなることはないだろうけど、もはや主流ではない。特に、フォームがやたらめったらある(強調)WebOPACを小さな画面で表示させるのは、使うなと言ってるに等しい。

最近は、「大丈夫ですよ」とおっしゃるベンダーさんが多くなってきていて、ちょっと嬉しい。でも、残念ながらたいてい標準ではなくオプション扱い。業界全体で標準装備にしてもらうため、デモごとに、とにかく1~3を言い続けるようにしている。

あと、オプションといえば、どの業者さんからも、このシステムは読書推進を図る機能として「○○機能(本棚機能、リスト作成機能、SDI機能などなど)」があります(キリッ)、みたいなことをたいてい言われるんだけど、これもオプションだったりする。それに、「この○○機能、導入事例ありますよね、利用者さんがどの程度使われてるか、データあります?」と聞くと、たいてい「データはない、導入館に聞いてみないとわからない」との答えが。それって、要はあんまし使われてないってことじゃないの?、といつも思う。そんなにいい機能でバリバリ使われてるのなら、オプションじゃなくて標準にして、こんなに使われてます、ってちゃんと言えばいいのに。

1~3を、いちいち聞かなくてもいい時代が来るといいなあ。

ネタがあればまだ続けるかも続きます)。

図書館システムデモ雑感

数年ぶりに、図書館システムのデモを見せてもらった。業界最大手の某社さん。利用者用OPACの機能充実がウリとのこと。

確かに多機能。

書誌情報全文検索、書影表示、ファセットブラウジング、キーワードサジェスト、レビュー、タギング、本棚機能、御丁寧に読書履歴保持機能まである(某団体の逆鱗に触れそう)。数年前に話題になった、いわゆるOPAC2.0的機能(うわ―、ホントに死語だな)は一通りそろっている。

ただし、コレジャナイ感も正直、漂う。NDLサーチのように、多種多様な情報をまとめて検索しておいて細かく見ていくならいざ知らず、一般的な公立図書館で、蔵書のデータをわざわざファセットで絞り込んでいく意味合いは薄い気がする(件名くらいか)。バックデータに入力履歴をもたないサジェストでは、省力化にはなっても発見はない、むしろ検索漏れを誘発しそう。お客さまにレビューやタギングを活用してもらうには図書館側の継続的な仕掛けが必須だし、管理が大変そうという印象しか受けない。

と、さんざんクサしてるけど、ベンダーさんは十分がんばっていると思う。たいした競争も無く、コスト最優先な業界で、新しい機能を実装していくのは、モチベーション的にも辛い仕事だ。新機能のほとんどがオンオフできるようになっているか、オプション扱いのところからして、結局、「『○○』が読みたい、この図書館にあるかしらん」以上の要求は、多くの図書館、多くのOPACには求められていない(と図書館側が考えている)、ってことなのだろう。

昔々、汎用機からWindowsにシステムが切り替わった際、書誌入力でコピペが使えるというので感動したこともあった(遠い目)。WebcatPlusが初めて登場した時、目次情報による検索ができて、レファレンスの終焉を予感した(一応まだ続いてるけど。おまけに図書館システムじゃないけど)。新しいシステムに出会うたびに、ワクワクしたものだった。

今、どんなシステムが求められているのか、これから何年かのお客様のためにどんな機能が必要なのか、あまりイメージできない。WebAPI連携、デジタルアーカイブ、スマートフォン対応やアクセシビリティ対応と、それなりに大事なことはあるんだけど、なんだかワクワクしない。

単に、あたしが老化してスタティックになったということなんだろうか。

それでもまあ、カーリルは何かやってくれそうな、漠然とした(無責任な)期待だけは持っている。

この項続く、かも